2010年 06月 29日 ( 1 )

昭和23年に文部省から発行された教科書です。
表紙には「空には何が見えるか 地面はどのようになっているか」とタイトルが続けて書かれていますが、目次を見ると「3.空には何がみえるか」「4.地面はどんなになっているか」と別々に項目が掲げられ、本文内容もそれぞれ別に執筆されています。このことから、1.と2.、さらには5.と6.があるのではないかと思いますが、調べるまでに至っていません。

この教科書が発行された前年、昭和22年3月に初めての「学習指導要領(試案)」が出されています。大雑把に記すと、ここにはそれまでの超国家主義的教育・全国画一的教育から離れて、経験(体験)を重んじた児童中心主義の教育の必要が説かれています。知識を与える学習から問題解決学習への転換といってもよいと思います。

この教科書の終わりのほうに「先生のページ」があって、「この本の使用上の注意」のところに「(前略)この本の内容に引ずられる必要はありません。またこの本は、子供がしらべる場合のある一つの方法をのべたのであって、実際の授業のときにどんな方法であたえるかも、郷土や学級などの事情によってちがってきます。(後略)」と記されていて、教え方は各学校や先生個人の裁量に委ねられている様子が窺がえます。当然のことながら、前年に出された「学習指導要領(試案)」の考えに沿った編集だったといえるようです。

第4学年用 小学生の科学
空には何が見えるか 地面はどのようになっているか
原作:岡義雄/富岡吾良(理科研究中央委員会委員)
編集:大橋秀雄/関利一郎(文部事務官)
挿し画:鈴木寿雄
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発行:文部省
翻刻印刷:昭和23年6月7日
翻刻発行:昭和23年7月15日
文部省検査:昭和23年6月7日
翻刻/発行:東京書籍株式会社/日本書籍株式会社/大阪書籍株式会社
印刷:凸版印刷株式会社
15×21cm/78ページ
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