(2022年12月14日の続きです)
内容構成は、第1章が天体としての地球の基礎的なこと、第2章太陽、以下3章から10章までが、水星から始まって金星、火星、木星などの各惑星と月・小惑星・彗星・流星を含む太陽系全般の説明。最終章は、星座の見つけ方となっています。
いずれの章も当時の最新知見が織り込まれているようですが、ちょっと気になる火星の生物の扱いは以下のように記述されています。そのまま転記します。
【We cannot be quite so sure that either animals or vecetables exist there also bat it seems much more reasonable to suppose that where everything seems to be present which we look on as necessary for the well-being of living creatures such creatures are also present.】
木星と地球の大きさ比較 ↑ この章では、太陽系内における木星の位置と軌道の説明にはじまって、大きさ、ガリレオによる衛星の発見、縞模様の説明、など一般的なことを解説しています。
この木星の章の前には、火星と木星の間にある小惑星帯の説明とイタリアの天文学者ピアッツィによる最初の小惑星(ケレス)発見エピソード、ドイツの天文学者・医師のオルバースによる小惑星パラスとベスタの発見、それにジュノーの4大小惑星解説の章が設けられています。
土星の位置、地球との大きさ比較 ↑ 環の説明のあとに土星の密度が低いことにふれ、「地球全体がマホガニーのような木でできている場合よりも重さはない(地球よりも軽い)」と説明しています。
土星は木星に次ぐ巨大惑星ですが、その密度は平均して地球の1/9程度です。 密度が低いことのたとえとして、「土星は水に浮く」という表現はよく目にしますが、マホガニーの木を例えに持ち出すことを初めて眼にしました。
最終章の星座の見つけ方のページです。 ↑ 北斗七星から北極星を捜す方法が記されています。 右側の図は、「The Dragon's Head」となっていて、北極星を含むこぐま座の星々を頼りに探す方法が記載されています。
「竜座」に続いて「ヘラクレス座」の見つけ方、次に「南のうお座」とその中の一等星フォーマルハウトの見つけ方、さらに「オリオン座」と「エリダヌス座」、「鯨座」と続いています。
そして、数か月後の星空描写で再び「オリオン座」が登場します。 今度は「オリオン座」を目印に「おうし座」とその中の一等星アルデバランと散開星団プレアデスの見つけ方、そして「小犬座」とその中の一等星プロキオン、次に「大犬座」とその中のマイナス一等星シリウスの見つけ方となっています。
このあと、「双子座」、「馭者座」、「獅子座」、「かに座」、「鷲座」、「琴座」と続きますが、よく見慣れた星座の探し方の本では、「春の星座」とか「夏の星座」とかに区分されて記述されていますので、この星座案内の順序ではちょっととまどいます。
星図なしの文章だけで星座の見つけ方を表す方法は結構むつかしいと思いますが、本書では北極星やすでに位置がわかっている星座とそのなかの一等星を目印にして順次たどって行く方法をとっています。
<夏の星座>とか<秋の星座>とかの区別は、その星座がちょうど見やすい位置・時間帯に来るときを表す便宜的なものですので、一晩中夜空を見上げていれば夏の終わりであっても明け方には冬の星座オリオンを見ることが出来る、という意味でも本書のような記述の方法も可能なのでしょう。
【Lessons in ELEMENTARY ASTRONOMY】
RICHARD A. PROCTOR著
CASSELL、PETTER、AND GALPIN発行 11×16.5㎝/127ページ+出版リスト16ページ
第2版/ハードカバー/出版年記載なし/英文
(その1)で記した読めないサインはこれです。 ↓ カタカナ表記でなんと読めば良い?