全天恒星図 1950年分点 昭和34年
中津郵便局の消印日付は昭和34年7月15日です。

この年の7月、中野氏は自身2冊目となる星図「全天恒星図/1950年分点」を廣瀬秀雄氏との共著で発刊しています。葉書の通信面には、この「全天恒星図」の校正漏れの箇所が記されていて、その訂正をうながしています。

この葉書に先立って中野氏は某氏へ署名入りで「全天恒星図」を贈っています。署名の横に三四、七、五と書かれていることから、「全天恒星図」の初版発行日(昭和34年7月7日)の二日前に書かれたことがわかります。

・・・で、下の画像はこの葉書を受け取った某氏が訂正した箇所の一部です。訂正箇所は13箇所におよび、さらに「他にありましたら御知らせ下さい。」と葉書に書かれています。

また、この星図をアメリカの「ウェッブ氏」へ贈りたいのでご紹介頂けませんか、とも書かれています。「ウェッブ氏」ってどなた?
全76ページのうち、17ページから71ページまでが星図で、こぐま、りゅう、カシオペア、ケフェウスの図1から、はちぶんぎ、きょしちょう、レチクル、かじきの図14まで全部で14の図に分けられ、それぞれの図の初めに「おもな観望のリスト」を掲げて、双眼鏡や小口径の望遠鏡でも充分に楽しむことができる星雲・星団、重星、変光星の位置・見つけ方、見え方を記しています。

これらの観測方法については「天体観測の要点」という章が設けられていて、流星・太陽・月面・惑星面・彗星などとともにそれぞれ短文ながら要領よくまとめられて掲載されています。

また、「天体望遠鏡のえらび方と使い方」や「日本のおもな天文台」のリスト、「日本の星の会」のリスト、参考書としての天文関係図書のリストなども掲載されていて、さらに深く星々や宇宙を知りたい人たちの利便性を考慮した編集内容となっています。以下、目次を転記します。
まえがき 廣瀬秀雄
星図の使い方
解説
天体観測の要点
天体望遠鏡のえらび方と使い方
ギリシャ文字の読み方
星座一覧表
星座の南中順
おもな星の固有名
月面の地形
日本のおもな天文台
日本の星の会
参考書
図1~図14(最微星6等星)
月面図
表紙裏 星図さくいん
見開き 北天の見出し星図
裏表紙の裏 星座の南中順さくいん
奥付の裏 南天の見出し星図
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全天恒星図 1950年分点
昭和34年7月7日 第1版第1刷発行
著者 廣瀬秀雄 中野繁
発行者 小川誠一郎
発行所 株式会社誠文堂新光社
印刷 三友印刷KK
製本 関山製本社
30×21.5cm/76ページ/函入り
定価650円

