花山天文台 KAC-44 昭和23年

昨日(9月16日)の消印画像「昭和23年12月27日」の葉書の通信面、花山天文台の「KAC-44」です。
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広島県の本田實氏が自身5個目の新彗星を発見したことを伝えています。この彗星は本田氏のほかに二名の発見者名が付けられていて「本田・ムルコス・パジュサコバ彗星」と呼ばれています。公転周期が約5年の周期彗星で、日本人発見の最初の周期彗星です。(45P/Honda-Mrkos-Pajdusakova)

「KAC-44」の報告では、発見時の光度は8等星となっています。使用望遠鏡は、口径15cm・F6.3の反射式コメットシーカー、木辺鏡とのこと。

・・・で、この「本田・ムルコス・パジュサコバ彗星」、今年が回帰の年で、すでに本年8月15日に地球へ0.06天文単位まで最接近しています。発見以来12回目の回帰です。

地球への最接近時は位置的に日本からは見ることが出来ませんでしたが、現在は明け方の東の空に回って「しし座の前脚」あたりにいるようです。9月25日前後にはしし座のレグルスに最も近づきます。明るさは7~8等と予測されています。近日点通過は9月28日ですが、地球から遠ざかっていくため、むしろ暗くなっていくそうです。

葉書にはもうひとつ周期彗星の位置観測と位置推算が載っています。アシュブルック-ジャクソン彗星(47P/Ashbrook-Jackson)で、周期は約8年。発見は1948年10月4日です。

最近では2009年1月に光度16~17等で回帰しています。

位置推算表の最後に「樋上計算」とかかれていますが、樋上は花山天文台の樋上敏一氏のことで、この彗星以外にも多くの彗星の位置推算を手がけています。また、「本田・ベルナスコニ彗星」(1948年6月4日発見)の独立発見者(6月6日)でもあります。
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by iruka-boshi | 2011-09-17 14:27 | 星の本・資料 | Comments(0)