星座シリーズ第1集のうち、「こと座」
星と星々をつなぐ線は金色、琴は銀色のようですが、ホログラム箔押し印刷になっていて、見る角度によってブルーの金属色に輝くため、実際は何色と表現してよいやら。
シリーズ第1集の星座名は、てんびん座/さそり座/いて座/こと座/わし座/はくちょう座/ヘルクレス座/へびつかい座・へび座/いるか座/うおつりぼし、で、最後の「うおつりぼし」は現在、国際天文学連合で定められている一般的な星座名ではなく、古くより瀬戸内地方、能登、奄美・沖縄で呼ばれていたさそり座の和名です。
さそり座の星々が見せる雄大なS字形を魚釣りの釣り針に見立てたものです。
「原恵著/星座の神話(恒星社刊)」より、こと座の部分を引用すると、こと座のα・β・γの三星が逆L字形に並んだ形からは、どうしても琴(リラ)の形は浮かんでこない、と記し、
「先年、旧約聖書の詩篇などに記されている古いユダヤの音楽や楽器を調べる必要があって、最近の発掘の成果にもとづく、古いオリエントの楽器の写真をたくさん見る機会があった。すると、その中に、古代エジプトの墓から出たハープの写真かあり、それで長年の疑問がとけた気がした。
この星座が設定されたころ、星座のふるさとであるカルデアあたりでも、こうしたL字形ハープがさかんに用いられたであろう。」とあってL字形ハープの写真が掲げられています。(下の写真/星座の神話157Pより)
このL字形ハープを見て私も納得。実際の星空のもと、こと座の星々にL字形ハープの姿を重ね合わせるのは、容易な気がします。
しかし、この形を絵入り星図に取り入れるには、デザイン的に少しものたりないような気もする・・・。
オルフェウス物語の琴もこの物語が語り始められた頃はこのようなL形だったのだろうと想像します。
ヘウェリウス星座図より「こと座」