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東亜天文協会関東支部回報 第一号  昭和16年

東亜天文学会に関する事柄が続きますが、本日は「東亜天文協会関東支部回報 第一号」のご紹介です。

東亜天文学会は大正9年(1920年)の設立時では「天文同好会」の名称でしたが、昭和7年(1932年)の10月に「東亜天文協会」に改称されています。ちなみに現在の名称は昭和18年(1943年)からです。
東亜天文協会関東支部回報 第一号  昭和16年_d0163575_1774845.jpg

例によって全く読めないでしょうから少し転記します。

東亜天文協会関東支部の結成に就いて
私共の属して居る東亜天文協会に就いては、会員稠密の地方には早くより支部或はグループの組織が在り、会員相互間の連絡及親睦上大いなる役割を果して居りますが、我が関東地方に於いては、残念ながら、今迄は此の様な組織の在った事を聞きません。

小生等先日来種々考究の結果 先づ埼玉、千葉、茨城、栃木、群馬5県下に在住する会員相互の連絡機関を設置致し度く、之に東亜天文協会関東班なる仮称を付し、種々準備中の所、それと前後して、東亜天文協会観測部小槇流星課長の命に依り、千葉県の江川義氏を中心として東亜天文協会流星課関東班が設立され、すでに本年度上半期の観測プログラムを発表し、去る4月10日に回報第1号を発行される等、実質的な活動を開始されたのであります。(以下略)

このあとまだ6行ほど続くのですが、概略を記すとこの流星課関東班と前記の東亜天文協会関東班を合併して新たに「関東支部」として出発することになった、ということのようです。文末は「発起人一同」となっているだけで執筆者名を書いていませんので断定は出来ませんが、多分、発起人のひとりだった内藤一男氏による文章と思います。(根拠薄弱) なお、関東支部の事務所は前橋市の内藤一男氏宅です。

1ページ目の下のほうに関東支部規約が第3条まで書かれていて、次ページに第7条までと「流星課関東班」の規約が第4条まで書かれています。合併しても流星課関東班の呼称は残ったのでしょうね。また、会員名簿も載っていて、東京府7名、埼玉県2名、茨城県2名、群馬県4名、千葉県1名、栃木県1名、神奈川県1名、山梨県1名 合計19名となっています。

続きます。
by iruka-boshi | 2011-03-22 17:08 | 星の本・資料 | Comments(0)